かちかちに凍ったアイスクリームでも簡単にすくえる-。富山県高岡市の鋳物メーカーが開発したアイス専用スプーンが好評だ。熱伝導率が高いアルミを使い、体温でアイスを溶かす。まるでスプーンが吸い込まれるような使い心地が、世界的なアイスブランド「ハーゲンダッツ」の目に留まり、5月から、ベルリンの店舗で販売されている。 開発したのは昭和22年に創業した高田製作所。当初は仏具専門だったが、最近では、インテリア小物や食器の製造販売も手掛けている。常務の高田晃一さん(40)や担当のデザイナーがアイスを食べようとしたときにスプーンが刺さらなかった実体験から開発を思い立った。 材質には、同社が扱う銅やスズと比較して熱伝導性の高いアルミを採用。長さ約10センチのへら状で、取っ手の部分には体温を滞留させるため約2センチの厚みを持たせ、熱がスプーンの先端まで伝わるようにした。 試行錯誤を経て3年前に発売。今では、生産