記者会見を行う立憲民主党の泉健太代表＝５日午前、国会内（春名中撮影）英総選挙で最大野党の労働党が大勝し、１４年ぶりの政権交代だと支持者らがロンドンの広場で歓声を上げていた。一夜にして政治の主役が入れ替わる劇的な場面である。ただ、この結果にはしゃいでいるのは保守党政権に飽いた英国民だけではない。 ▼立憲民主党の泉健太代表は５日の記者会見で、気の早いことを述べた。「立民が樹立する政権でも、とにかく国民のためになる政策を実現する」。また、衆参で与野党の議席数が逆転する「ねじれ国会」になるとも語るなど、次期衆院選での政権交代は既に決まっているかのようだった。 ▼一方、与党は気勢が上がらない。岸田文雄内閣の支持率は低空飛行を続け、改正政治資金規正法を成立させても国民の評価は得られなかった。首相が意欲を見せていた憲法改正も安定的な皇位継承の方策づくりも進まず、身内の菅義偉前首相から「政権交代もあり得る