中国では毎年8月ごろに「北戴河」と呼ばれる非公式の党中央幹部・長老らの会合がある。河北省の海辺の避暑地、北戴河に続々と訪れる幹部・長老連、各省庁高級官僚や専門家が、当面の懸案事項や秋の党中央委全体会議での合意にむけて意見交換し、地ならしする場である。 荒れた北戴河での“長老会議” もちろん期間も決まっておらず、公式発表などないのだが、しばらくすればその非公式の会合でどんな話がなされたか、香港メディアや台湾メディア、在米華字ネットメディアあたりからぽろぽろと漏れてくる。そういうリークというのは、当然情報戦の様相を呈しているので、鵜呑みにはできないのだが、全くのガセというわけでもない。 今年は8月の頭から2週間にわたって開かれていたようである。ずいぶん剣呑な雰囲気だったらしい。 まず保守派・太子党の政治局常務委の代表格である兪正声が公然とこの会議を無視して、この時期、チベット自治区で公務を行っ