韓国GMのカハー・カゼム(Kaher Kazem)社長は最近、業界幹部と会った席上、最近の経営難について触れ、「今年(労組のストで)生産に再び支障が生じれば、韓国事業を本当にやめるしかない」と語ったという。 ■新型コロナで自動車生産国ランキングに変化…韓国4位、日本は? 2017年9月に赴任したカゼム社長は18年、群山工場閉鎖直前に労組との交渉をいとわず、労組に監禁までされる暴力事態を直接経験した。苦労の末に労使・政府による交渉を取りまとめ、韓国GMの法定管理(裁判所主導の会社再建)を防いだ。最近は「今年は必ず損益分岐点をクリアする」と社員を激励している。しかし、韓国GMが追い込まれた最近の状況は事業継続が到底難しい水準だと訴えた格好だ。 カゼム社長は今年7月、「違法派遣」の疑いで検察に起訴され、出国禁止措置が取られている。韓国GMを巡る違法派遣論争は過去8年余りにわたり続いてきたが、カゼ