1987年、風疹が日本列島をおそった。1987年夏、バブル景気が絶好調のころ日本全国で風疹の流行がおきました。それは三日ばしかともよばれ、子どものあいだで流行る病気と考えられていました。 風疹にかかった人は東京都内だけでも3万人。小児科の医療機関の一部(定点)からの報告数ですから実際には10万人にのぼっていたと考えられます。 当時、20代、30代の女性は、予防接種を受けていないか、女子中学生のとき一回だけという人がほとんどでした。その時点で、男性への接種はまだ開始されていません。 小さなこどもはもちろんのこと、大人のあいだでも流行が起きていて、妊婦さんに感染してしまった例も多かったのです。 全国の聾学校を調査した結果、1987年から89年までの間に少なくとも176人が先天性風疹症候群で生まれていたことが分かっています。2013年の風疹大流行では1万人を超える感染者が発生し、45人の病気や障