イギリスは今年3月、現在23%の法人税率を、2015年4月に20%まで引き下げることを発表しました。世界的に見ると、台湾、香港やシンガポールなど、法人税が20%未満の国(地域)も多くあります。しかし、欧米の主要国の中では最低の水準です。 法人税が減るということは、要するに企業にとって“負担”が減るということです。本来であれば企業にはプラスで、いい情報のはずです。しかし、今回のイギリスの決定は、企業に大きな波紋を広げています。というのは、今回の引き下げで企業負担が大幅に増える可能性が出てきたからです。 「課税逃れ」対策としての課税 世界各国の法人税はバラバラです。そして、制度上、その国で「稼いだ利益」は、その国の法人税率に従って、課税されます。国によって制度が違うので、国によって課税額が違うのは、当然のことです。しかし、これを利用して税金を減らすことができます。要するに「タックスヘイブン」「