~ 一期は夢よ、ただ狂え ~ 「ほんの2年前の夏のことでした。 持病の腎臓病が悪化し、掛かりつけの医者に 明日にでも人工透析の施術に掛からないと、余命はもって二ヶ月です と鬼のような顔で宣告されましてね。 以前から何度も何度も透析手術を受けろと言われ、 その度に俺はそんな女々しいことまでして生き延びる気はないと、 腕組みしてはふん反り返ってきたものだから、 いまさら、ハイ分かりましたなんで格好悪くて言えませんがな・・・」 と団鬼六が苦笑いをした。 携帯電話コンテンツ「悦楽の森文庫」の監修を引き受けるに当り、 団鬼六が二つの条件を出した。 一つは、この悦楽の森文庫を創刊することで、 新人官能作家をどんどん発掘したいと。 もう一つは、オープンに当って「花と蛇」と並んで、 沼正三の「家畜人ヤプー」を携帯小説化してほしいということであった。 リポーター: まるで、作風も趣向も異なるので、団先生は興