過激派組織「イスラム国」(IS)が16日、シリア東部デリゾール県の村を襲撃し、市民とアサド政権軍兵士を多数殺害した。在英NGO「シリア人権監視団」とシリア国営通信などが伝えた。監視団によると市民85人、政権軍兵士と政権派民兵50人が殺された。ISはさらに少なくとも市民約400人を拉致したという。IS戦闘員の死者は42人という。一方、同通信は女性、子どもを含む約300人がISに殺害されたとしている。 デリゾール県はユーフラテス川中流域にある。川沿いの農業のほか、シリア砂漠の石油採掘産業が盛ん。監視団によると、アサド政権は県都デリゾール市の北部と空港で統治を維持しているが、ISの攻勢に対して、物資を空輸してしのいでいる。監視団によると、今回の襲撃でISはデリゾール市の6割を制圧したという。(カイロ=翁長忠雄)
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