『ナッジ』(邦題『実践行動経済学』)のリチャード・セイラー教授のインタビューが日経ビジネスにのっている(リンク)。 セイラー氏が共著者のキャス・サンスティーン教授と唱えているのが「リバタリアン・パターナリズム」であるわけだが、これは自由放任と家父長的管理の両方を矛盾なく並存させてしまおうというアイデアだ。 左翼的な人は、すぐに何かを禁止したり、法律で縛ろうとしたりします。例えば米国では、健康に悪いから学校ではコカ・コーラを禁止しよう、と運動する人たちがいる。極端な例ではありますが、こうしたやり方はあくまで上からの強制であって、人間的な対応ではありませんね。 逆の極端な例は「レッセ・フェール(なすに任せよ)」、まさに自由放任主義のやり方です。人は何が自分にとって最善の選択かを知っているのだから、政府は強制すべきでない、好きなようにさせよというものです。 しかし「リバタリアン・パターナリズム」