静岡県磐田市で昨年、25歳だった女性に乱暴し、けがを負わせたとして強制性交致傷の罪に問われたメキシコ国籍の男性被告(45)の裁判員裁判で、静岡地裁浜松支部は20日までに、「故意が認められない」として無罪判決(求刑懲役7年)を言い渡した。判決は19日。 検察側は「被告の暴行で女性の反抗が著しく困難になることは明らか」と主張していたが、山田直之裁判長は、暴行が女性の反抗を困難にするものだったと認定した上で、女性が抵抗できなかった理由は、女性の「頭が真っ白になった」などの供述から精神的な理由によるものであると説明。 「被告からみて明らかにそれと分かる形での抵抗はなかった」として、「被告が加えた暴行が女性の反抗を困難にすると認識していたと認めるには、合理的な疑いが残る」と結論付けた。