多人数で譲り合いながら使う大型のコンピュータ・システムとは違い、ユーザーの自由に使える専用コンピュータというのが、そもそもの「パーソナル・コンピュータ」の原点である。実際パソコンは、使い続けるほどに自分色に染まっていくものだ。Windowsデスクトップにはよく使うプログラムのアイコンが並び、マイ・ドキュメントにはさまざまな作業ファイルが蓄積され、「お気に入り」には気になるサイトのURLがリスト化されていく。特別なことをしなくても、コンピュータにログオンすれば、「使い慣れた作業環境」があなたを迎えてくれるというわけだ。 しかしこれら「自分専用の環境」の情報は、基本的に各コンピュータのハードディスクに保存されるため、複数のコンピュータを使っていると、コンピュータの台数分だけ環境が作られてしまう。自宅や職場などで、複数のコンピュータを同時に使用していると、コンピュータによらず共通した環境で使いた