東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策として、訪日観戦客の健康管理を行うアプリの開発が迷走している。3月に海外からの観戦受け入れを断念した後、政府が利用の仕方を決めかねているためだ。この「オリパラアプリ」は、開発する民間企業への委託費約73億円に対して当初から「高額だ」との批判が上がっていたが、政府は現時点で事業の凍結に向かわず継続する方針だ。(坂田奈央) 3月20日に海外からの観戦受け入れ断念が正式決定したのを受け、国民民主党の伊藤孝恵参院議員はオリパラアプリの今後の運用について質問主意書を提出した。これに対し政府が今月2日に閣議決定した答弁書は「運用方針などの見直しを検討中で、現時点でお答えすることは困難だ」と実質ゼロ回答だった。
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