急進派書店が過去9年間で倍増前回の記事(「イギリスで書店が増え続ける理由」)で触れた通り、イギリスでは、不景気にもかかわらず書店の売上がおおむね好調で、独立系書店、大手チェーン書店ともに店舗を増やしている。その中で、とりわけ顕著な社会現象になっているのが、LGBTQ+や有色人種など少数派による少数派のための書店の開店ラッシュだ。社会的、政治的な主張のあるこれらの書店は、「ラジカル・ブックショップ(急進派書店)」と呼ばれている。イギリスでは、互助団体である急進派書店連盟(Alliance of Radical Booksellers、ARB)も盛んに活動している。 急進派書店は、社会正義や政治に関する問題意識と主張を持ち、書籍の販売と関連する活動を通して、政治や社会、個人の変革を目指すことを目的に運営されている。アクティビストを自認するオーナー店長が経営していて、具体的には、LGBTQ+の権
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