今年に入り北関東に暮らす移民についての本を相次いで上梓したノンフィクションライターが、北関東移民の実情とその文化の魅力を語り尽くす。 (『中央公論』2023年8月号より抜粋) ガチな異文化を求めて ──お二人が北関東の移民社会を取材されるようになったのは、何がきっかけだったのでしょうか。 室橋 僕が住んでいる東京の新大久保は、留学生あるいは商店や会社の経営者など、非常に多くの外国人が暮らしている地域です。最近では「ガチ中華」と呼ばれるような、日本人の嗜好に寄せない「異国メシ」を出す店もブームですし、韓流アイドルグッズを求めてコリアンタウンに来る若者も多いのですが、日本人と外国人がサービスやビジネスを介さずに触れ合う機会は、新大久保でもそれほど多くはありません。 ところが北関東では、労働者として働く外国人が多いこともあってか、都内よりも濃密な外国人コミュニティがあり、日本人との距離も近く、ト
![室橋裕和×安田峰俊 移民社会ニッポンの縮図、北関東のリアル|社会|中央公論.jp](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3263f342ea6058055807ab8df60264a621d99038/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fchuokoron.jp%2Fassets_c%2F2023%2F07%2Fbe0893744d6fe765822fd63d6d277b45afe7e53c-thumb-1200xauto-24466.jpg)