ドゥテルテの衝撃 「まるで、逆転の一本背負いを喰らったような気分だ。東アジアの地勢図が、一日にして塗り替えられてしまった・・・」 先週はまさに、「ドゥテルテの衝撃」に日本外交が揺れた一週間だった。10月20日、北京発のニュースが飛び込んでくるたびに、外務省でも首相官邸でも、口をあんぐり開けて戸惑いの表情を見せる人の姿があった。 それほど、日本にとってドゥテルテ大統領訪中の「放言」や、中国との「同盟」強化の衝撃は大きかった。 この「フィリピンのトランプ」の異名を取る大統領は、10月25日から27日まで、今度は日本を訪れる。日本の外交関係者が解説する。 「9月6日に、東アジアサミットに合わせて、ラオスで安倍晋三首相とドゥテルテ大統領が初会談を開いた。その時、ドゥテルテ大統領は、6月まで市長を務めていた故郷ダバオに対する日本のODA(政府開発援助)に感謝し、『日本を尊敬しているし、今後は日本と協