世界的な猛暑が続いていますが、ブラジルのアマゾン地域の都市・ベレンも、連日、一日の平均気温が30度前後の日が続いています。地元の研究機関は、森林伐採などの影響で都市の中心部では気温が過去10年で4度上昇しているという研究結果を発表しました。 南半球にあるブラジルは、今は冬の季節に当たりますが、アマゾンの都市ベレンは連日、一日の平均気温が30度前後の日が続き、アマゾンの豊富なフルーツの果実を使った手作りのアイスクリームが飛ぶように売れています。 アマゾン地域のパラ州にあるパラ大学の研究機関は、2016年までの10年間で州都ベレンの中心部の一部では平均気温が4度上昇して34度になっているという研究結果を発表しました。 ベレン周辺の森林が急激に伐採されたことや、高層ビルが増えたことで熱がこもり、気温が下がりにくくなったことを原因にあげています。 WWF=世界自然保護基金は、森林の伐採がこのまま続
日本初の有人宇宙飛行を目指し、滑走路から飛行機のように飛び立つ宇宙船の開発を始めると日本のベンチャー企業が発表しました。企業はJAXA=宇宙航空研究開発機構とも連携を図り、2027年までに実用化を目指すとしています。 この企業では、滑走路から飛行機のように飛び立ち、ロケットエンジンで高度100キロの宇宙空間に到達する宇宙船を開発するということです。 機体はアメリカのスペースシャトルに似ていて、翼があり、全長はおよそ16メートル、乗客と乗員合わせて8人を運ぶことができるということです。 機内では数分間、無重力の状態を体験できるということで、エンジンは国内の大手メーカーが開発し、JAXAとも連携を図り計画を進めるとしています。 この企業では、2027年までに宇宙船の実用化を目指し、日本初の有人宇宙飛行を実現したいとしています。 企業の設立者の1人、九州工業大学の米本浩一教授は「世界各国で民間に
沖縄県のアマチュア研究家が地元の洞窟で見つけたアリについて、これまで知られていなかった新種であることがわかったと、九州大学の准教授が発表しました。 体長が8ミリほどのアシナガアリ属の一種で、名前を「ガマアシナガアリ」と言い、沖縄で洞窟を指すガマという言葉が使われています。 丸山准教授によりますと、ほかのアリに比べて目が退化して小さいことや、脚や触覚が発達して長いことなどから、光が届きにくい洞窟の中で生息するタイプと見られています。 洞窟内は本来アリにとって暮らしにくい環境で、洞窟に生息するアリの発見は世界で2例目と、極めて珍しいということです。 丸山准教授は「日本でこのタイプの新種のアリが見つかったことに驚いた。日本の生態系を豊かさを示す貴重な発見だと思う」と話しています。
国内におよそ15万人いるとされる難病のパーキンソン病について、京都大学のグループは世界で初めてとなるiPS細胞を応用した再生医療の臨床試験を行うと発表しました。iPS細胞を使った再生医療が保険が適用される一般的な治療法を目指して行われるのは初めてです。 京都大学医学部附属病院の高橋良輔教授と京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授らのグループは、大学と国の審査などがすべて終わり、iPS細胞を使った世界で初めての臨床試験を行うと発表しました。 臨床試験では、病気の進行の度合いが中程度の患者に対してヒトのiPS細胞から作り出したおよそ500万個の神経の元となる細胞を脳に移植し、細胞が神経細胞に変化してドーパミンを再び作り出すことで、根本的に治療することを目指します。 京都大学病院が臨床試験に参加したい患者を募集するなどして7人の患者を選び、1例目の手術はことし中に実施して、それぞれ2年間のデータを
2020年東京オリンピックとパラリンピックの組織委員会は、それぞれの開会式と閉会式合わせて4つの式典について、演出や企画を総合的に統括する責任者に狂言師の野村萬斎さんが決まったと発表しました。 それによりますと、4つの式典を一体的に進行するため、リーダーとして総合的に統括する責任者に狂言師の野村萬斎さんが選ばれました。 理由について組織委員会は「狂言や映画、演出面などで国内外で活躍しており、日本の伝統から現代に至るまで幅広い見識を持っていることなどから適任と判断した」としています。 さらにオリンピックの式典では、具体的な演出や企画の責任者に、「ALWAYS 三丁目の夕日」などの作品で知られる映画監督の山崎貴さんが選ばれました。 またパラリンピックでは、数々のテレビのコマーシャルを手がけ、リオデジャネイロ大会の閉会式で旗の引き継ぎ式の演出に携わった、クリエーティブディレクターの佐々木宏さんが
JAXA=宇宙航空研究開発機構と三菱重工業は、国際宇宙ステーションに物資を運ぶ日本の宇宙輸送船「こうのとり」7号機をことし9月11日に種子島宇宙センターから打ち上げると発表しました。今回ははじめて、地球に帰還するカプセルを搭載する計画です。 JAXAと三菱重工業は、「こうのとり」7号機をことし9月11日午前7時半すぎに鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Bロケットで打ち上げる、と13日発表しました。 物資を国際宇宙ステーションに運ぶことが目的の「こうのとり」ですが、JAXAによりますと、7号機では、初めて地球に帰還するカプセルを搭載する計画です。 カプセルは円すい形に近く底の直径は84センチ、高さは66センチあり、最大20キロの物資を入れることができます。 今回は国際宇宙ステーションで行われた科学実験の試料を持ち帰る予定で、JAXAでは「これまでは海外に頼っていたステーションから地球への物
日本の大学の研究者も加わった国際研究チームが、素粒子のひとつ、ニュートリノが宇宙の極めて遠い場所から飛来したのを観測したと発表しました。ニュートリノは、巨大なブラックホールに星などが吸い込まれた際に噴き出したとみられ、ブラックホールの活動にも迫る成果として注目されています。 それによりますと、NASA=アメリカ航空宇宙局の宇宙望遠鏡や、広島大学の「かなた望遠鏡」、それに、ハワイにある日本の「すばる望遠鏡」などで観測した結果、オリオン座がある方向に40億光年近く離れた場所からニュートリノが飛来したことがわかったということです。 この場所には巨大なブラックホールがあり、ニュートリノは星などがブラックホールに吸い込まれた際に、きわめて高いエネルギーで噴き出したとみられるということです。 太陽系の外からのニュートリノの観測は、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さんたちが1987年に岐阜県にある「カ
芥川賞の候補作の小説「美しい顔」にほかの作品とよく似た表現があるにもかかわらず参考文献として記載していなかったことなどについて、作者の北条裕子さんが初めてコメントを発表し「物書きとしての未熟さゆえに、多大なご迷惑をおかけしてしまった」と謝罪しました。 この作品について、震災のルポルタージュ作品などとよく似た表現があるにもかかわらず参考文献として記載していなかったことを受け、作者の北条さんが掲載誌の版元の講談社を通じて初めてコメントを発表しました。 この中で、参考文献は単行本として刊行される時に掲載すればよいと思い込んでいたとして「参考文献の著者、編者、さらには現地の取材対象者の方々に、敬意と感謝の気持ちを伝えるどころか、とても不快な思いをさせてしまうことになりました」と反省の言葉を記しました。 また、被災地に行かずに小説を書くなかで、参考文献の扱い方にも配慮が欠けていたとして「いくつかの場
線虫という小さな生物がヒトの尿の臭いからがんを発見する検査方法の研究が進められています。日立製作所とベンチャー企業が共同で本格的な臨床試験に乗り出し、2020年の実用化を目指すと発表しました。 この検査方法は、犬に匹敵する嗅覚を持つという線虫が、がん患者の尿には近づき、健康な人の尿からは遠ざかる動きをするのを利用し、ステージ0からステージ1という早期がんを発見できる確率をおよそ90%まで高められるのが特徴だとしています。 これまでは顕微鏡を使って線虫の動きを人が1つずつ数えて、がん患者かどうかを判定していたため、検査に時間がかかるのが課題でしたが、今回新たに、線虫の分布を画像で解析して自動で調べる装置を開発し、検査時間を大幅に短縮できるようになったということです。 両社は国内外の17の医療機関や大学と本格的な臨床試験に乗り出し、2020年の実用化を目指すとしています。 ベンチャー企業の広津
アメリカの雑誌「タイム」が、ことしの「インターネットで最も影響力がある25人」を発表し、日本からはSNSのインスタグラムのフォロワーが800万人を超えるタレントの渡辺直美さんが選ばれました。 28日、ことしの25人が発表され、日本からは、タレントの渡辺直美さんが選ばれました。渡辺さんは個性的なファッションや著名人との写真などを投稿しているインスタグラムのフォロワーが800万人を超えています。 タイムは渡辺さんを選んだ理由について、「日本のソーシャルメディアで最も人気があるスターで、日本人女性の長年のステレオタイプに果敢に挑んでいる」などとしています。 渡辺さんは「皆さんには自分自身が持っているものを大切にしてほしい。そうして私は自信を持つことができました」とコメントしています。 このほか、アメリカのトランプ大統領や、韓国の男性アイドルグループ「防弾少年団」、それに日本で撮影した動画をめぐっ
ぜんそくで気管などの組織が固くなり、重症化につながる「線維化」の仕組みを解明したと千葉大学の研究グループが発表しました。重症患者の治療に道を開く可能性があるとしています。 その結果、ぜんそくのマウスの免疫細胞の中には、ダニなど、アレルギーの原因と結びつくと、特定のたんぱく質を分泌するものがあり、「好酸球」という白血球がこのたんぱく質と反応して、線維化を引き起こす物質を大量に生み出していることがわかったとしています。 実際に、ぜんそくのマウスに好酸球の反応を抑える薬を投与したところ、気管の線維化を改善できたということです。 またヒトの組織を使った実験でも同じ仕組みで線維化が進むことをうかがわせるデータが得られたとしています。 中山教授は、「これまで難しかった重症のぜんそく患者の治療に道を開く可能性がある。5年から7年程度かけて新たな治療薬の開発に取り組みたい」と話しています。
アルツハイマー病患者の脳には、そうでない人の脳と異なり、ヘルペスウイルスが多く見られることがわかったと、アメリカの研究グループが発表しました。研究グループはウイルスが病気の発症に関わっていると見ていて、今後、治療法の開発につながる可能性があるとして注目されています。 それによりますと、脳の中に見られるウイルスの痕跡を調べた結果、アルツハイマー病だった人の脳には、そうでない人の脳と異なり、2種類のヘルペスウイルスの痕跡が多く見られることがわかったということです。ヘルペスウイルスはほとんどの人が幼い時期に感染し、高熱や発疹を引き起こす原因にもなるものです。 研究グループは、このウイルスが脳の遺伝子に影響を与え、アルツハイマー病の発症や進行に関わっていると見ていて、今後、治療法の開発につながる可能性があるとして注目されています。
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