今秋、話題の新書2冊を続けて読みました。どちらも美化されがちな「明治維新」の暗部……地べたの明治維新を一般向けにまとめたもので、私のように続けて読む人が多いらしい。 横山百合子氏、松沢裕作氏とも過去著作を何冊か読んでたので、わかっちゃいたけど今回の新書も、刺激的でおもしろかった。 とくに後者は「通俗道徳(がんばって働き、つつましく暮らして倹約すれば、必ず成功する!! 貧困におちいるのはがんばりが足りないのだッ!!)」が現代日本に似ていて、ぞっとする。明治150年だからというだけではない時宜を得た出版自体があっぱれな本でした。 それと、2冊とも、ジェンダーの視点からも明治維新を見つめ直しているのも注目ポイント。官邸の明治150年サイトを見るとなぜか女性も活躍していった、といったことがしゃあしゃあと書かれているけど、「夜が明けてからの昏(くら)さ by島本久恵」ですよ。さらに、今に続く「男」の
