「米ドル/円は40年間に渡る米ドル安・円高基調が終わるタイミングを今、まさに迎えようとしています」 こう語るのは三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ・テクニカルアナリスト、宮田直彦さん。 なぜ、今が40年間にも渡る壮大なトレンドの歴史的転換点と言えるのだろうか? 今回から4回シリーズで、宮田さんに取材した内容を余すところなく、お届けしよう。 ■エリオット波動とは何か? 宮田さんはテクニカル分析の中でも、特にエリオット波動理論とサイクル論を重視して、相場見通しを組み立てている。 サイクル論は相場が一定の周期ごとに安値をつけたり、高値をつけたりするという見方だ。 また、エリオット波動理論は米国人、ラルフ・ネルソン・エリオット(1871~1948年)が考案したもので、その理論の全体はかなり複雑なのだが、基本をざっと説明すると、以下のようなことになる。 下図の左側のとおり、強気相場は1波、2