「仁丹商標入り町名表示板」を探しながら町を歩く京都仁丹樂會メンバーら=京都市下京区で2013年8月4日、土本匡孝撮影 京都の町の隠れた名物「仁丹商標入り町名表示板」がこの20年で半減してしまったことが、愛好家グループの調査で判明した。民家の軒端などに掲げられている、縦長のほうろう表示板のレトロな雰囲気に魅入られた愛好家らは、表示板が設置されているほぼ全戸に「今や立派な文化財です」と保全をお願いするチラシも配布した。 町名表示板は、四つ辻や町境の建物外壁などに設置されている。多くは縦90・5センチ、横14・5センチで、達筆な黒字で掲示位置の住所が表記され、下部に森下仁丹の商標「大礼服マーク」が付いている。 1893年創業の医薬品会社「森下仁丹」(大阪市)が約100年前に広告を兼ねて設置し始めたとされ、同社100年史には「明治43年(1910年)ごろ、大阪、東京、京都、名古屋で始まり、全国