放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は10日、架空データが含まれた一連の世論調査結果を放送したフジテレビのニュース報道について「重大な放送倫理違反があった」との見解を示した。 フジテレビは昨年6月にFNN(フジニュースネットワーク)と産経新聞が合同で行う世論調査において、調査業務契約先による一部データの不正入力があったと発表。直ちに世論調査を中止し、不正が行われていた期間の放送と記事を取り消した。この問題を受け、BPOでは昨年8月に「データの一部が架空入力された世論調査結果を基にした放送が合計18回にわたり行われた」として審議入りを発表していた。 フジテレビと産経新聞は今年1月15日、外部専門家を含めた調査チームによる調査の結果を発表。不正入力は19年5月から昨年5月まで14回すべてで行われ、合わせて1万4636サンプルのうち、12・9%にあたる1886件が不正データである