(CNN) 極秘の個人情報収集で批判を浴びる米情報機関、国家安全保障局(NSA)の監査部門当局は28日までに、NSAの情報監視要員が権限を悪用し、恋人や配偶者らの通信などを傍受していた事例が過去10年で複数あったことを明らかにした。 NSAの監査責任者が、通信傍受の乱用の現状などで説明を求めていた米上院議員に宛てた書簡の中で述べた。書簡では、NSAによる外国での諜報(ちょうほう)収集の悪用例として十数件が列挙されていた。 書簡によると、外国に配属されたある男性のNSA要員は1998〜2003年の間、性的関係があった外国人女性の複数の電話通話を正当な理由なく傍受。米政府が雇っていたこの女性は、同要員が電話を盗聴しているとの不審を抱いて同僚に漏らしたため規則違反の行為が発覚していた。 男性要員は外国に住む米国人2人の通信内容を裁判所の許可なく、2度にわたり誤って傍受する不手際も起こしてい