げっぷがしょっちゅう出る、おなかが張って苦しい、胃がむかつくなどの症状に悩んで受診しても、特に異常は見られない。こうした症状がある人は、歯を食いしばることにより空気をたくさんのみ込んでしまう「かみしめ・呑気(どんき)症候群」かもしれない。ひぐち歯科クリニック(大阪府茨木市)の樋口均也院長に聞いた。 ▽上下の歯が接触 人間の上下の歯は、普段、口を閉じているときでも数ミリの隙間が保たれている。しかし、歯列接触癖(TCH)といって、無意識に上下の歯を接触させる人がいる。「スマートフォン操作に夢中になって常に下を向いている人や、不安・ストレスを抱えている人などに多い傾向です」と樋口院長は指摘する。 上下の歯を合わせると舌が上あごに押し当てられ、唾液が舌の上からのどへ流れ、無意識に飲み込んでしまう。唾液と一緒に空気も取り込むことで、胃に空気がたまる。そうすると、げっぷやおならが増えるほか、胃の膨満感