多くの組織では、それなりに「要求仕様書」が書かれています。 「要求仕様書」と呼ばれるものがまったく存在しないということはありません。 誰が書いたものかは別にしても、 双方の間に何らかの形の要求仕様書は存在します。 問題は、それが要求仕様書として適切なものかどうかです。 結論からいえば、「要求仕様書」としての条件を備えているものは、 ほとんど見当たりません。 ......それどころか、「これが要求仕様書?」 といいたくなるもののほうが多いのです。 そこではカテゴリには分けられているものの、 「要求」が表現されていませんし、 「仕様」といわれているのに特定できない表現を含んでいたり、 仕様なのか説明なのかがわからない表現であったり、 ハードをコントロールするフローチャートが書かれていたりしています。 これでは「要求仕様書」としてのレビューには耐えられないでしょうし、 設計や実装の途中で仕様の不