転売集団の根城に潜入 道端に停められた黒のワンボックスカー。その周りに30代と思しき中国人男性たちがたむろしている。不審に思って声をかけると、ニヤッと笑みを浮かべつつ、片言の日本語で「友達でないと話せない」と一蹴された。 交渉の末、グループの1人が取材に応じてくれた。 聞けば彼らは近くの団地で暮らし、転売を生業にしているという。手招きされた車の後部座席には、Apple社のiPhoneやiPadが山のように積まれている。7月1日の大幅な値上げを前に買い込んだものか、と興味を示すと、一転、「買う気あるか」と猛烈な売り込みが始まった。 ここは、東京の下町風情が残った江東区のとある町。中心部の駅から徒歩7分、活気あふれる商店街を横目に歩を進めると、総戸数806戸の団地が目に飛び込んでくる。 1960年代に開発されたこの団地で今、中国人居住者が急増しているという。冒頭の「転売グループ」が拠点としてい
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