定量的な評価が大事--そうはいっても、実際には、なかなか「定量」化しづらいことというのはある。例えばシステムが使いやすいかどうかというのは、多分にユーザ各自の主観的な判断になるため、データとして定量化するのは難しいものだ。 とはいえ、定量化しづらいからといって定性的な感覚だけに頼っていては、なかなか客観的な評価で周囲を納得させることはできない。例えば、実際にソフトウェアのユーザインタフェースをデザインしたデザイナに対して、使いづらい箇所を指摘する場合を考えてみよう。 「ボタンの配置がなんとなく使いにくいって、ユーザが言うんだよね……」 などと言っても、デザイナは自分が使いやすい形を考えてデザインしているわけで、どこが悪くてどう修正すべきなのかよくわからないだろう。改善すべきポイントが見えていない状態では彼も改善のしようがないし、最悪の場合、「それはユーザがタコなんじゃないの?」とか言い出す