ついにこの時を迎えてしまった。 不満はない。しかし、居心地のよいHelm.elとお別れをしなければならないのかと思うと小指の古傷がうずいて仕方がない。私を引き止めようとしているのだろうか、まるで考えなおせといわんばかりに。 だが、私の小指はもう…...。 …...いや。 ああ、少し昔話をしよう。 私はその昔、Emacsを最高に使いこなせるようにと小指の修行をしていた。もうずいぶん昔の話だ。 2,3年ぐらい前だ。 なぜそのような修行をしていたのかというと最高の小指を用意するためである。もちろん、最高のEmacsに応えるために。 iPadやiPhoneは小指だけで操作し、かの松尾象山も躊躇したという片手小指逆立ち、小指ピンポンダッシュ、アマゾンの奥地にて小指を餌に見立てたピラニア小指一本釣りなど、様々な修行をしてきた。 なかでも特に困難を極め、私の小指もこれまでかと覚悟した修行がひとつあって、