蓄膿、いわゆる「副鼻腔炎」と言われたのは最近ですか? 私もよく、そういった症状で困ってますが、一患者の経験からお話しします。 一般に「副鼻腔炎」といってもいろいろあります。副鼻腔と呼ばれる顔骨中の空洞はいくつかあって、それらを総称して副鼻腔と呼びます。そのうち、鼻に一番近く、よく問題となるのが鼻の両側・頬骨の下辺りに左右一つずつある「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞で、ここで炎症が起こったものが上顎洞炎(副鼻腔炎のひとつ)です。今回の話題もこの上顎洞炎を指していると思われます。 上顎洞は、上奥歯の歯根と位置的に大変接近しています。奥歯の歯根が上顎洞内に入り込んでいる人も少なくありません。ですから上顎洞内で炎症が起こると、歯にも及ぶ事が多いのです。(逆の場合もあります。つまり、虫歯が原因で蓄膿になる人もいます。「歯性上顎洞炎」と呼ばれます。) なお、上顎洞炎が起こっているのが片側だけ