【ニューヨーク時事】週末29日のニューヨーク外国為替市場では、米成長率の鈍化や債務問題懸念を背景にドル売りが加速し、円相場は約4カ月半ぶりに1ドル=76円台に突入した。円は一時76円72銭まで急伸し、東日本大震災直後に付けた戦後最高値(76円25銭)に迫る円高水準となった。午後5時現在は76円70〜80銭と、前日同時刻(77円64〜74銭)比94銭の大幅な円高・ドル安。 米商務省が朝方発表した2011年第2四半期(4〜6月)の実質GDP速報値は、季節調整済み年率換算で前期比1.3%増と市場予測を大幅に下回った。伸び率は2期連続で2%を割り込み、景気減速が鮮明になったことを嫌気して、一気にドル売り圧力が拡大。円は早い段階で77円台半ばから前半に急伸した。 市場ではもともと、米政府の債務上限引き上げ法案の下院での採決延期を受け、デフォルト(債務不履行)や米国債格下げに対する懸念が強かった。