2014年11月18日、安倍首相は2015年10月から予定されていた消費税増税を1年半延期し、2017年4月に実施することを決断した。その決め手になったとされるのが、ノーベル経済学賞受賞者で、プリンストン大学 教授のポール・クルーグマン氏の助言だ。クルーグマン氏は「政策にもイノベーションが必要だ」と指摘するとともに、アベノミクスの成否についての見通しを示した。 欧米や日本のエコノミストにとって現在の日本がどう見えているのだろうか。過去を振り返ると、1980年代の日本は絶好調で、ハイテク分野で世界のリーダーとして台頭してきた時代だった。日立イノベーションフォーラム2014に登壇したクルーグマン氏は日本を次のように評する。 「現在でも日本は、ハイテクでパワフルで洗練された国だし、日本には非常に素晴らしい特徴がある。ただ、日本には脆弱性があることを意識すべきだろう」 ここでいう脆弱性とは、198
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