「三侠五義」は包公が主人公、と昨日書きましたけれど、なにしろアクション小説ですから、裁判官である文系のお役人が主役では、ジミにすぎるので、(パっと法衣を肌脱ぎにすれば、そこはそれ桜吹雪か、中国だから唐獅子牡丹!・・では、名士である正規の公務員としては、あんまりだし、宋代の制服では脱ぎにくいので?)、市井に入って彼の手足の代わりを務めるのが、おかかえの「隠密剣士」(帯刀護衛などと書かれていますが)。 その代表が御猫の展昭。まあ、途中からは、ほとんど彼が主役です。 もともと自由きままに諸国をさすらう武侠なわけですが、その忍術?の技が帝の御目にとまり、「まるで朕の猫のようじゃ」とおっしゃって、御猫の名を賜った。正式に武官に任命されているので、一応公務員ですが、その「ネコ」のあだ名にライバル意識を燃やしたのが錦毛鼠(きんもうそ)白玉堂なわけで、彼を困らせ、とっ捕まえて閉じ込めたりするわけです。