現在日本では,年間に約60万人の人ががんと告知され,約30万人の人ががんで亡くなっています。 がんは日本人の死因の第1位であり,二人に一人はがんで死亡するという時代になっています。 医療技術は日進月歩ですが,それでも現代の医療はがんを克服できたというにはほど遠いと言わざるを得ません。 なぜなら進行がんや再発したがんの完治は現在でも厳しい状況にあるからです。 最近ではEBM(evidence based medicine )=科学的根拠に基づく医療 が普及し,様々ながんのガイドラインや標準の治療法が確立されてきており,最も効果が高いとされる治療がどこでも受けられるようになりました。 しかし,現在の時点での標準治療は変化していくものであり,それが後に最良の治療法ではなかったとされる例も数多くあります。 患者の立場としては,医師から提示される治療法をそのまま受け入れるのではなく,まずがんやがん治