40年近くも芸能界に君臨する秋元康氏には、すべてを知り尽くした印象がある。演歌の女王、美空ひばりの生前最後のヒット曲の作詞から、ニューヨークでオノ・ヨーコとの映画制作まで、55歳のポピュラー音楽プロデューサーは芸能界の全領域をカバーしてきた。 そんな秋元氏にとってさえ今年は当たり年だった。同氏の大ヒット作「AKB48」のおかげだ。前途有望な「研究生」も含め、現在は総勢92人。今年は数々の 記録を打ち立てた。今年のシングル売り上げトップ5は全てAKB48の曲で、秋元氏の作詞だ。また、最新ヒット3作はすべて発売日に100万枚のCD販売 を記録した。ヒットチャートをはじめとする音楽情報サービスなどを提供するオリコンによると、AKB48の今年の総売上高は160億円を超えた。 AKB48 の姉妹グループをジャカルタや台北で展開するなど、海外進出にも積極的な秋元氏。すべてを自ら仕切る超ハードなスケジュ