VR旅行で高齢者の「見る力」と「首の動き」が改善。東大先端技研の試験結果が学会誌掲載 東京大学先端科学技術研究センター身体情報学分野の研究グループは、高齢者施設居住者に「VR旅行プログラム」を提供したランダム化比較試験(n=24)を行い、VR旅行の体験者(介入群)に「見る力」(視空間能力)と「首の動き」(頸椎可動域)の改善が見られたと発表しました。 実験結果について 本実験は、「視空間能力の向上と頸椎可動域改善にヘッドマウントディスプレイを用いたVR旅行体験が有用なのではないか」という仮説のもと、株式会社SOYOKAZEの支援を受けて行われました。視空間能力とは「目から入った情報を脳が認識する力」で、加齢に伴い機能の低下が著しく現れます。視空間認知機能の低下が軽度認知障害や認知症につながる可能性もあると考えられています。 実験では、高齢者施設に居住している参加者24名を、VR旅行を体験した