あるところに、三匹の子ぶたの兄弟がおりました。三匹はお母さんぶたと一緒にくらしていましたが、ある日そのお母さんぶたが 「さあ、あなたたちは十分大きくなりました。今日から自分でおうちをつくって、自分だけでくらしなさい」 と言いました。それで、ぶたの兄弟は家を出て、自分だけの家をつくることにしました。 一番上のぶたは、わらで家をつくることにしました。わらをたばねて壁や屋根をつくり、家は無事できあがりました。 すると、そこへお腹をすかせた一匹の狼がやってきました。一番上のぶたは驚いて、できあがったばかりのわらの家に逃げ込みました。 「ぶたくん、ぶたくん、俺を家にいれておくれ」 狼はわらの家の扉をたたきそう言いましたが、一番上のぶたは、 「いやだい、ぜったいにいれるもんか」 と断りました。すると、狼は空気を胸いっぱいに吸い込んで、ふうーとすごい勢いで吹きました。すると、壁や屋根のわらが吹き飛んでい