自然志向の食品にチャレンジし、収益を上げて障害者の自立を助けたい−。東京都江東区の社会福祉法人「ゆめグループ福祉会」が運営する授産施設が、消費者の関心が高い無添加のパンなどを対面販売する店舗「ゆめま〜る」(同区千石2)に生まれ変わった。自然食品をつくる全国の授産施設とのネットワークを生かし、有機野菜や加工食品も販売する。 (岡村淳司) 二十九日に開所式があった。 田中秀樹施設長(60)は「これまで障害者の仕事は下請けの軽作業が多く単価も低かった。自分たちで工夫して高付加価値の商品を扱ったり、消費者と直接顔を合わせたりすることがやりがいにつながる。これは全国的にも珍しい試み」と力を込めた。 この授産施設は「ふれあい工房」。一九九九年に障害者が運営する無認可小規模作業所として発足した。郵便物の発送など下請けの軽作業をしてきたが、不況で仕事は減少した。「障害者年金だけでは暮らせない」との利用者の