6年前、奈良県内の病院で手術を行った医師が、誤って患者を死なせたとして逮捕され、その後、勾留先の警察署で死亡しました。遺族の依頼を受けて、改めて調べた大学の教授が、医師の死因は取り調べ中に受けた警察官による暴行だった可能性があるとして、容疑者を特定せず、特別公務員暴行陵虐致死の疑いで告発状を警察に提出しました。 出羽教授によりますと、遺体の鑑定書を詳しく調べた結果、逮捕当日にはなかったとされた皮下出血が、下半身を中心に広範囲に見られたということです。このため、取り調べ中に警察官から殴られて腎不全などを起こし、死亡した可能性があると判断できるとして、容疑者を特定せず、特別公務員暴行陵虐致死の疑いで15日、告発状を警察に提出しました。 出羽教授は記者会見し、「取り調べの透明化の流れに逆行する暴行の実態を明らかにしたい」と述べました。医師の遺族は「本当のことが知りたい」と話しました。奈良県警察本