『9で割れ!!』 有名漫画家の過去をたぐると——やはり、まずアシスタント出身者が多い! 大学漫研出身者も多い! そして、なんと、われらの「世紀のハンサムボーイ」矢口高雄は? 銀行員出身である!!(GYAAAN) ……と、いきなり『プロレススーパースター列伝』(梶原一騎+原田久仁信)のセリフ改変で話を始めましたが、昨年に亡くなられた釣り漫画の巨匠・矢口高雄は、高校を卒業した昭和33年(1958年)4月から10年以上羽後銀行(秋田あけぼの銀行と合併して現在は北都銀行)で銀行員をした後に、30歳という当時としてはかなり遅咲きのデビューをして漫画家になったという、けっこう異色の経歴の持ち主として知られています。ちなみに、「世紀のハンサムボーイ」というのは、賢明なる『釣りキチ三平』の読者ならおわかりでしょうが、作中に作者本人が登場して解説をするシーンでそう自称するのがお約束だったことによります。 『