昨年のテレビ版も見ていて、かなりの衝撃を受けた作品なのですが、今回劇場版としてさらに高密度に凝縮されたものを見たので、レビューを書いてみようと思います。 優れた作品というのは、意図するしないに関わらず、その時代性を色濃く刻印されてしまうものですが、今作もまさにそういう作品。アニメ作品としてはエヴァンゲリオン以来のエポックメイキングな作品じゃないでしょうか。この作品の構成要素はいずれもどこかで見た事のあるような物が多いにも関わらず、それのコンビネーションはその辺の平凡な作品にはたどり着けない地平に着地しています。現実の世界を見事に逆照射して、「ああ、人の世ってこうだよな」と言葉にならないような納得を与えてくれる希有な作品です。 このまどかマギカには、違う自分になれることへの憧れからくる「変身願望」の具現としての魔法少女もの、平凡な日常と世界の終わりのような壮大な話が隣り合わせに展開するセカイ