> 俺は、自分がガンで死ぬのはどうってことないと思っている。いや、どうってことないことはないな、本当は死ぬのは嫌だ。嫌に決まっている。死ぬのが嫌なのは、生き物としてあたりまえのことだから、ぜんぜん恥ずかしくなんかないよ。自分が死ぬのは、個体としての死なのだから、「しょうがねぇなぁ」という気がしているんだ。 > でも、他の生き物が意味もなく絶滅してしまったり、人間のエゴで地球そのものが死んでしまうような事態には、がまんがならないんだ。もっと、みんな「いのちについて」考えるべきなんだ。 > この本では、俺がこれまで生き物のいのちについて考えてきたこと、自分の死を見つめて新たに考えはじめたことについて話してみた。なにしろ、入退院を繰り返し、抗ガン剤で体調は最悪、ときには心肺停止から回復した状況のなかで話を進めたので、筋道があっちへ飛んだりこっちへ飛んだりしてるかもしれないが、そこはどうぞご勘弁を