岡山県と広島県の山間部を走るJR芸備線の内名駅(広島県庄原市)。1日に発着するのは上下線で朝、昼、夜の計6本だけ。JR西日本によると、1日の平均乗車人数は2021年度から「0人」が続く。 6月1日昼過ぎ、内名駅を訪れると、ホームにおばあさんとおじいさんの姿があった。2人の手には、「いつもありがとう。また来てね」と書かれた手作りの小旗。午後2時前、下りワンマン列車が駅に到着すると、2人は旗を振って出迎えた。 1両だけの列車に10人ほどの乗客がいるが、降りる人はいない。車窓越しに笑顔で手を振る2人に、乗客も振り返す。運転士が窓を開けて「いつもありがとうございます」と声を掛けて発車。2人は列車が見えなくなるまで旗を振り続けた。 ホーム内の小さな待合室には、地元の児童たちが「ようこそ内名えきへ!」と書いた横断幕が掲げられている。地域の地図や写真なども掲示され、年季は入っているが掃除が行き届いていた

