日本では、ドラマ「救命病棟24時」や「コード・ブルー」(いずれもフジテレビ)などによって、一般の人々にもその実状がわかりはじめた救命救急医療。感染症などの疾患や外傷、中毒などのうち急性病態の患者を扱うのが救急医療であり、くわえて治療のために延命や蘇生治療が必要な患者を扱うのが救命救急医療である。 入院の必要がない患者を受けいれるのは初期救急医療、入院の必要がある患者を受けいれるのは二次救急医療、集中治療室(ICU)で治療する必要のある患者は三次救急医療を備えた病院で受けいれられる。そして、それらを一カ所に統合した医療システムをER(Emergency Room)型診療と言う。 教科書的な説明はここまでにして、本題に移ろう。2011年10月20日の深夜にNONFIX「その時、家族は……命の現場で下す“決断”突然の別れと臓器提供」(フジテレビ)という番組を観た(再放送。本放送は同年2月10日)