本ブログは『中央公論』6月号に掲載した「ネオコンに挑戦状を突きつけたフランシス・フクヤマ」の転載ですが、オリジナル原稿です。『中央公論』では11ページと長い論文でしたが、当初の執筆原稿を400字詰め原稿用紙で約5枚ほど削除したものです。編集後の論文のほうが歯切れは良いですが、面白い情報を幾つか削らなければなりませんでした。このブログは、削除部分を含んだものです。フランシス・フクヤマがネオコンを代表する論者であったというのは、多くの日本人には意外だったようです。本論文では、なぜ彼がネオコンを代表する論者と見なされたのか、その個人的な背景、思想的な背景を分析しました。しかし、彼がイラク戦争を契機にウィリアム・クリストルなどのイラク戦争強硬派のネオコンと袂を分かちます。本論文では、ネオコンを代表する評論家チャールズ・クラウサマーとの論争と3月発売のフクヤマの新著「America at the C