戦後社会の最初の欺瞞は、やはり戦後憲法や天皇の扱いにあるのではないか。 安冨は『原発危機と「東大話法」』で、戦後の配給のようすを写した写真を掲げて、戦争中のマインドコントロールが解けた人々は、こんなに屈託なく笑うのだという趣旨の説明を行っているが、本当だろうか。戦争中だって人は笑うときは笑っただろう。 私が再三言っているのは、戦後日本が民主主義というのは大嘘だから、日本は立憲君主国なのだと事実を諸外国に表明するか、天皇を退位させて本当の民主主義国家になってくれ、ということである。私自身は反天皇制だが、べつに天皇制をやめたからって日本がよくなるとは思っていないから、とくに現状の天皇制を転覆させようとは思わない。しかしだったら立憲君主制の看板を掲げてくれよ、というわけ。 私は、仕組みを変えたら損する人が必ず出るのだから、仕組みを変えるときは慎重になったほうがいい、という感覚を持っている。不当利