私が自分の女性という性別にこだわり、さらにトランスでもあるということを語るとき、ときにリベラルな人々、とりわけ多いのはシスヘテロ男性に、「性差などは社会的に構成されたもので、実在物ではないのだから、それをあえて語る必要はないのではないか」と言われることがあります。 人種に関しても似た話があるのかもしれません。人種という概念に生物学的な根拠はないとよく語られますが、でもBlack Lives Matterのような運動は、blacknessをはっきりと語っていて、そのことを怪訝に思うリベラルな方がいるかもしれない。 他方で性別やシス/トランス区別、人種といったものを打ち出すのであれば、当人たちもそれらが生物学的な根拠を持つ実在物だと認めているのだ、と考える生物学的決定論者もいるかもしれません。 ほかのマイノリティグループに関して私が代弁することはできないし、トランスグループでさえ異なる考えの当