私たちはよく「これを信じます」「この人を信じます」と言い聞かせようとしてしまいます。 「言い聞かせようと」というところに注意が必要なのです。 言い聞かせる必要があるのは、本当には信頼していないからです。 それは信頼ではなく、「信じたい」という思いです。 その何かが、「あなたに具体的な未来を保証する」とうたっているとき、あなたはその保証を信じたいのです。 そして、「信じたいこと」はやがて「信じています」に変わっていきます。 冒頭の詩に出てくる「信頼」とは、そんな「信じたいこと」ではなく、無条件に信じるということです。 「信じたいこと」を「私は信じます」と言い聞かせ、「信じたいこと」を追い求め出すとき、私たちはその言葉とは裏腹に「信頼する」という能力をなくしていきます。 「無条件に信じる」という委ねる感触を忘れていきます。 その代わりに起きてくるのは、「信じます」と言い聞かせながらも隠せない不