「世界の黒沢」がまたひとつ、快挙を成し遂げた。黒沢清監督最新作『スパイの妻<劇場版>』(以下、『スパイの妻』)(10月16日公開)が、第77回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)に輝いたのだ。『岸辺の旅』(15)や『トウキョウソナタ』(08)など、カンヌ国際映画祭での受賞はこれまでに経験してきたが、ヴェネツィア国際映画祭は初めて。日本でも、大きく話題を集めた。 この『スパイの妻』、もともとはNHKが8Kで制作する特別ドラマだった。それが好評を博し、劇場公開に展開した形だ。舞台は1940年の神戸。神戸で貿易会社を営む優作(高橋一生)は、仕事で赴いた満州で、恐るべき国家機密を知ってしまう。正義のため、彼はその秘密を公表しようとするが、それは自らの命を危険にさらすことを意味していた。 一方、優作が何かを隠していると勘づいた妻・聡子(蒼井優)は、不安に駆られながらも彼の動向を探り、真相を明ら
濱口竜介・野原位・黒沢清が脚本、黒沢清が監督した『スパイの妻』。『第77回ヴェネツィア国際映画祭』で「銀獅子賞」(監督賞)を受賞した本作を、ラップグループDos Monosのトラックメイカー / ラッパーの荘子itが論じる。気鋭のラッパーは、本作をどう見たのか。また、本テキストを受けて行なった、彼のインタビューも掲載する。 現代を生きる私たちの自画像として描かれた「妻」 「夫」が「亡命だ」と囁くとき、それが、例えば現代日本を舞台にしたラブロマンスで発せられる「駆け落ち」という言葉とは比べようもなく甘美な響きであるかのように、窓からの照明とレンズフレアが、「妻」のクロースアップを包み込み、映画のような夢見心地にさせ、これに素直にうっとりしていいのかと、「居心地の悪さ」を感じさせる『スパイの妻』の舞台設定は、1940年、太平洋戦争前夜の神戸である。 最初の企画段階では、神戸をテーマにした映画と
こんにちは、デザイン部デザイン戦略チームでプリンシパルデザイナーをしている咲 @satosio です。 2020年4月にGMOインターネットグループの新卒入社パートナーを対象に「デザイン思考について」約1時間の講義を行いました。この記事ではそこで使用したスライドをもとに「デザイナーにとってデザイン思考とはなにか」を説明していきます。 「デザイン思考」はデザイナーに限った話ではないのですが、「デザイン思考(笑)」というように、言葉自体をなんとなく毛嫌いしてしまっているデザイナーに「デザイン思考」と呼ばれているものの正体はなにかを説明することが本記事の目的です。 結論 概要 共感とはSympathyではなくEmpathy 共感からインサイトを得ることで自分ごと化する デザインとは意思決定の積み重ね 意思決定は「仮説推論」に基づいている デザインの思考法とはフレーミングを用いた仮説推論 デザイン
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