2歳の子供を里親として預かった知人から相談を受けたのは1ヶ月ほど前。 ある日突然、親権を持つ実母が亡くなり、親権相続した祖父が登場して、引き取ると言い出したという。それが祖父の自宅での引き取りではなく、祖父自身が生活保護を受けていているため、子供を擁護施設に入れるというのだ。 里子が知人のもとにやってきたのは、わずか2歳の時。それから3年間、知人夫妻は我が子同然に大事に育ててきた。 今は5歳となった幼児がもっとも親を頼りにする時期に、ある日突然、祖父の事情によって、慣れ親しんだ家から、両親や友達から引き離され、養護施設に入れられた子供の不遇。 愛情を注ぎ、子供との未来を夢見ていた里親の語りつくせぬ無念。 私も相談を受けた時から、胸が張り裂けそうだった。 親権を持つ実母が、養育環境を整え、自宅で引き取るというなら、理解はできる。頻繁に会いに来ていて、子供が懐いている祖父が、自宅で引き取るなら