「こんなにたくさんの人が亡くなるとは思っておらず、やりすぎだった」 平成以降の殺人事件では最も多くの犠牲者が出た、京都アニメーションの放火殺人事件。被告は裁判でこう話した。 被告人質問では、思い込みから一方的に恨みを募らせるなど、放火に至った詳しいいきさつが明らかになった。 遺族側の質問に対しては、被告が逆質問するなど感情的になる場面があった一方で、心境の変化がうかがえる発言もあった。 法廷で語られた事件の動機や背景を詳報する。 (※2024年1月24日更新) 京都アニメーション放火殺人事件 2019年7月18日、京都市伏見区にある「京都アニメーション」の第1スタジオが放火され、社員36人が死亡、32人が重軽傷を負った。青葉真司被告(45)はスタジオに侵入してガソリンをまいて火をつけたなどとして、放火や殺人などの罪に問われている。