英語の翻訳はたくさんあるのに、ネットで見られる古典の現代語訳って、教科書や参考書の訳文がほとんどだったりするわけで。そんななか、たいへん読みやすくわかりやすい徒然草の現代語訳を公開してくれているのが、こちらの「徒然草(吉田兼好著・吾妻利秋訳)」。 読みやすさのほどを確かめるため、誰しも教科書で読んだことがある「第五十二段」、仁和寺の法師のセリフをちょっと引用しますね。 原文: 「年比思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎて尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず」 訳: 「前から思っていた事を、ついにやり遂げました。これまた、噂以上にハラショーなものでした。しかし、お参りしている方々が、みんな登山をなさっていたから、山の上でイベントでもあったのでしょうか? 行ってみたかったのですが、今回は参拝が目