1971年のパレスチナ初取材から、30有余年中近東を見続けてきたジャーナリストが独自の視点をお届けします。 即時停戦とレバノン南部への国際部隊の投入を決めた国連安保理決議を、イスラエル、レバノン双方が受け入れたことで、1ヶ月近く続いた戦闘が間もなく(14日のグリニッジ標準時間午前5時)をもって休止されることになった。 戦闘は週末も続き、双方に新たな犠牲が出た。ただ、先週末は、イスラエル側、特にレバノン領内の占領軍に被害が目立ち、土曜日だけで24人のイスラエル兵が戦死している。時間を追って増強された地上軍は、今や3万人になったが、いっこうに戦況はイスラエルに傾くことはない。そんな不利な戦況も影響したのだろう。遅ればせながら、イスラエルでも市民によるレバノン侵略反対運動が始まった。 今回の一連の安保理決議に関わる報道を見ていると、15,000人の国際勢力兵士がレバノン南部のイスラエルとの境界線